名越哲平選手(SDG Team HARC-PRO. Honda)が現役ライダーとして臨む全日本ロードレース選手権は、10月24日(土)・25日(日)の鈴鹿最終戦が最後の大会となる予定だ。JRR公式サイトが9月26日に伝えた、2026年シーズン限りでの引退発表を踏まえ、最後の全日本を前にこれまでの歩みを振り返る。
引退を発表したのは9月18日。JRRの記事は、その時点で残っていた大会として9月26・27日の岡山と10月24・25日の鈴鹿を挙げている。岡山大会はすでに終了しており、10月19日現在、次に迎えるのは「MFJ GP SUPERBIKE RACE in SUZUKA」だ。本稿は新たな引退表明を報じるものではなく、公式発表済みの節目を最終戦前に整理する記事である。

2019年、J-GP2最後のシリーズチャンピオンに
名越選手は、中野真矢さんが主宰する56RACINGで経験を積み、2015年から全日本ロードレースのST600クラスへフル参戦した。2018年にはJ-GP2へステップアップし、翌2019年にシリーズタイトルを獲得している。
J-GP2クラスは2019年をもって終了したため、名越選手は同クラス最後のチャンピオンとして記録される。ST600で経験を重ねた後にクラスを上げ、タイトルへ到達した経歴は、全日本でのキャリアを振り返るうえで大きな節目だ。
ST1000、JSB1000へと活躍の場を広げる
2020年はST1000クラスでシリーズランキング2位を獲得し、2021年から最高峰のJSB1000クラスへ参戦。2023年にはシリーズランキング4位に入った。複数のクラスで上位を争いながら、全日本ロードレースの舞台でキャリアを積み重ねてきた。
| 年 | 主な歩み |
|---|---|
| 2015年 | ST600クラスへフル参戦 |
| 2018年 | J-GP2へステップアップ |
| 2019年 | J-GP2シリーズチャンピオン |
| 2020年 | ST1000ランキング2位 |
| 2021年 | JSB1000参戦開始 |
| 2023年 | JSB1000ランキング4位 |
| 2024年 | Team HRC with 日本郵便で鈴鹿8耐優勝 |
| 2026年 | ST1000へ復帰、シーズン限りでの引退を発表 |
2024年の鈴鹿8耐で、高橋巧・ザルコと優勝
鈴鹿での大きな実績として挙げられるのが、2024年の鈴鹿8時間耐久ロードレースだ。名越選手はTeam HRC with 日本郵便から出場し、高橋巧選手、ヨハン・ザルコ選手とともに優勝を飾った。
今回の最終戦は、その鈴鹿サーキットで開催される全日本ロードレースのスプリント大会。8耐と同じ開催地ではあるが、競技形式も出場するレースも異なる。耐久での勝利を記憶するファンにとっても、ST1000を走る名越選手の全日本での締めくくりを見届ける機会となりそうだ。
引退を決断した経緯と、発表を早めた思い
JRRの説明によると、2025年は負傷によってシーズン後半を欠場し、2026年はST1000へ復帰。9月26日の記事掲載時点では、今季2度の表彰台を獲得していた。これは発表時点の成績であり、その後の大会を含む年間最終成績ではない。
復帰後は状態が徐々に回復する一方、今季の鈴鹿8耐でEWC仕様の車両に乗った際、思うように走らせられないと感じたことが、活動継続を考えるきっかけになったという。JRRは、この経験を経て今季限りでの引退を決めたと伝えている。具体的な病状や将来の回復について、発表にない推測は行わない。
名越選手は最終戦まで公表しない選択も考えたが、応援してきたファンや関係者に事前に伝え、残りのレースを見てもらいたいという思いから、9月の発表に至った。最終戦を迎える前に発表された理由は、最後の走りを応援する側にも知っておきたい点だ。
鈴鹿最終戦は10月24・25日
JRRの大会案内では、2026年全日本ロードレース第7戦・第58回MFJグランプリは10月24・25日に鈴鹿サーキットで開催予定。名越選手の引退記事でも、この大会を現役として参戦する全日本の最終大会に位置付けている。
なお、引退発表だけから、当日の出走時刻や出走確定状況、引退セレモニーの実施、今後の活動内容まで判断することはできない。観戦前には大会のエントリーリストやタイムテーブルなど、主催者の最新案内を確認したい。
観戦券の種類や販売期限については、バイクマンNewsの鈴鹿最終戦観戦案内で整理している。名越選手の歩みを知ったうえで、各クラスのタイトル争いとともに、シーズンの最後を迎えるライダーたちの走りに注目したい。
出典:JRR「名越 哲平選手が現役引退へ」、JRRの鈴鹿最終戦案内。2026年10月19日確認。











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