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「コツが掴めてきた」熱田、今季2勝目でJNCC2021シーズンを終える

JNCC

第8戦 AAGP森羅

日程:2021年11月21日(日)

場所:熊本県阿蘇観光牧場

 

現在開催されている日本国内のレースの中で、北海道日高町の日高2デイズエンデューロや三宅島エンデューロと並び、その景色が讃えられるレースが、このJNCCの森羅だ。熊本県阿蘇山の北部に位置する阿蘇観光牧場の一部に特設コースを開拓。阿蘇山の外輪のカルデラをオフロードバイクで走り回ることができるのだ。

 

目次

馬場、熱田、渡辺
3強がトップ争いを展開

さて、JNCC2021シリーズのCOMP-AAクラスはすでにそのチャンピオンシップを終えている。最終戦であるこの阿蘇を前にして、第7戦八犬伝にて馬場大貴が初チャンピオンを獲得しているのだ。有力な対抗馬である渡辺学、鈴木健二、熱田孝高らがフル参戦できないスケジュールだったこともあるが、全8戦中5戦で優勝している、堂々たるものだ。

 

そして最終戦であるこのAAGP森羅では、馬場、渡辺、鈴木、熱田の4人が揃った数少ない大会となった。渡辺は新型のYZ250FXを、鈴木もフルモデルチェンジを果たしたYZ125を新規投入したこともあり、レースは馬場と熱田の見応えあるバトルに注目が集まった。

 

スタートして一周目、ホールショットから先頭を守り抜いたのは馬場。しかし二周目には渡辺がパスしてトップを引く。そしてそのまま4周目までは渡辺がトップ、馬場、熱田がそれを追うレース展開だった。

 

しかし5周目には渡辺に代わり、熱田がトップに出ると馬場が僅差でそれを追走。7周目までおよそ30分以上にわたって鍔迫り合いのごとき白熱のバトルが観客を魅了した。しかし馬場がコースアウトを喫し遅れると最後は熱田が2分39秒の差をつけて総合優勝。第7戦八犬伝は欠席していたため、第6戦箕輪に続き、参戦したレースとしては連勝を手にする形となった。馬場が2位、渡辺が3位と順当にチェッカーを切る。

 

熱田孝高

「(クロスカントリーの)コツがちょっと掴めてきました。連勝しちゃってすいません。今日は馬場選手がとても速くて、最後までわからないと思って走っていたんですけど、途中で散ってくれたので良かったなと」

 

熱田はJNCC本格参戦2年目にして2勝をあげており、全戦エントリーさえ可能ならチャンピオンの目も十分にある。もちろん、モトクロスでの戦績を鑑みれば、これは当然のことなのだ。

 

馬場大貴

「後半は熱田さんとのバトルで、勝てるかなぁと思ったんですけど、熱田さんの真後ろを走っていると石がすごく飛んできて痛くて、バトルしてるうちにコースアウトしてしまいました」と馬場。すでにチャンピオンが決まっていることもあり、終始笑顔。これからオフシーズンに手術を控えている馬場、来季の活躍も楽しみにしたい。

渡辺学

「今日は2022年モデルのYZ250FXのデビュー戦で、全部スタンダードで走りました。いじらなくても十分に戦闘力があり、リザーブランプも付いていて、信頼できるマシンです。来年はもうちょっと乗り込んでトップ争いができるように頑張ります」2018年から2020年とチャンピオンを獲得している渡辺。

 

さすがにハイスピードで排気量が物を言うところが大きい森羅、125ccの鈴木は総合7位と沈んだが、それでも十分すぎる成績で新型125のポテンシャルの高さを見せつけた。

 

また、鹿児島の大樂誠也が4位に入った他、カワサキの井上眞一が11位に入った。他にもモトクロスレジェンド伊田井佐夫など、スポット参戦ライダーの活躍も目立った。

 

ホンダのお膝元、熊本でホンダライダーが大活躍

 

JNCCは国産メーカーではヤマハがマシンのシェア、成績ともに抜きん出ており、海外メーカーもKTMが勢いを弱めて以来、群雄割拠な状況が続いている。しかし、今大会は熊本にHondaが工場を置いていることもあり、Honda勢の活躍が目立った。

 

CRF450RXを駆る熱田のCOMP-AA1優勝はもちろん、COMP-Aでは小菅泰輝が優勝。クラスチャンピオンと来年のAA昇格を決めた。さらにCOMP-Rクラスでも黒田賢一がホンダで優勝を飾った。また、COMP-Bクラスには全日本ロードレース選手権JSB1000ランキング2位の濱原颯道も参戦しており、クラス3位という成績。COMPクラスのホッテスト・アワード(クラス上位者が集まる表彰台)ではヤマハ4台とホンダ3台が占拠する形になった。また、FUN-GPでもFUN-Aクラス&総合優勝はHonda緑陽会熊本レーシングの吉林直都が飾った。

小菅泰輝

「すごい広大なコースで楽しく走れました。後半はもうヘトヘトでした。クラス1位は取れましたが、総合では12位だったので、もっと上位と絡めるように練習したいと思います」小菅は来年から最高峰のCOMP-AAクラスへと昇格する。

濱原颯道

「やっぱりモトクロスライダーは速いですね。茶色い土の路面がすごく滑って、一回転んじゃってからは転ばないように土の色をよくみて走りました。今日はホンダさんからCRF450RXをお借りして出場したのですが、4速でレブ当たるくらいまで回せたので、とても楽しかったです」と濱原。ハードエンデューロG-NETにも参戦するなど、幅広い分野で才能を発揮する。

 

吉林直都

「今年は広島に出た時はクラスでは1位でしたが総合では勝てなかったのですが、今回は地元ということもあって、ものすごくトレーニングして臨みました。すごく楽しいレースをありがとうございました」

 

 

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この記事を書いた人

Off1.jp(ANIMALHOUSE)所属。2016年からG-NETの取材を続けるカメラマン兼ライターです。台湾、韓国、ルーマニアクスら海外レースへも取材に出かけ、日本のハードエンデューロシーンにかける情熱は誰にも負けません!

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