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MotoGP第8戦オランダGP Moto2、Moto3レースレポート/Moto2小椋藍が今季2勝目を挙げ、ランキングでも2番手に浮上

目次

MotoGP第8戦オランダGP
6月28日~30日/オランダ TT・サーキット・アッセン

Moto2:小椋藍、相性のいいサーキット、アッセンで勝利

Moto2クラスに参戦する小椋藍(MTヘルメット – MSI)は、オランダGPで今季2勝目を挙げました。じつは、小椋の優勝は、レースウイークの最初のセッションである、金曜日のフリープラクティスをトップで走り出したときから予感させるものがありました。つまり、初日から上位のポジションにつけていたのです。

小椋は土曜日の予選Q2では2番手を獲得しました。今季のこれまで、小椋は予選で苦しんできました。2位を獲得したフランスGPでは17番手から追い上げ、優勝したカタルーニャGPでさえ、10番手スタートだったのです。それだけ小椋のレース後半に向けたタイヤマネージメントが秀逸だということでもあるのですが、前列からスタートしたほうが展開もタイヤのマネージメントもより楽にはなります。オランダGPで、小椋は今季初のフロントロウを獲得したのでした。

決勝レースでは、レース前半は3番手を走行。12周目には2番手に浮上し、トップのフェルミン・アルデグエル(Folladoreスピードアップ)と約1.8秒の差がありました。しかし、アルデグエルがトラックリミットを超えたことでロングラップ・ペナルティ(※)を受け、これを消化している間に小椋がトップに立ちました。そして、レース終盤のアルデグエルの追い上げを振り切り、優勝を飾ったのです。

小椋はMotoGP.comのインタビューで、「とてもとてもうれしいです」と、喜びを言葉にしていました。

「レース序盤はタイヤの状況が分からなかったのであまり攻めなかったのですが、ちょっと(トップと)離されすぎてしまいました。2番手に浮上してトップのライダーとの差を詰めようとしたら、彼がペナルティを受けたので、僕がレースをリードする形になったんです。レース終盤はみんながタイヤに苦しんでいましたが、僕はトップだったので、マネージメントするにはベストなポジションだったと思います」

オランダGPでは、それまでチャンピオンシップのランキング2番手だったジョー・ロバーツ(オンリーファンズ・アメリカン・レーシング)が、プラクティス1の転倒により右鎖骨を骨折して欠場となりました。こうした結果を受け、小椋はトップから14ポイント差のランキング2番手に浮上しています。

佐々木歩夢(ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム)は、8周目の15コーナーで他のライダーと接触、転倒を喫してリタイアとなりました。

佐々木はレース後のMotoGP.comのインタビューの中で、今季5度目の転倒リタイアに「今回は完走だけを目指していたので、心が折れそう」と胸中を吐露。しかし、「確実にMoto2には慣れてきています。諦めないで、次のドイツでリベンジできるようにしたいと思います」と、ドイツGPでの完走に気持ちを向けていました。

終盤にアルデグエル(#54)が迫ったが、小椋(#79)はトップを守り切った
オランダGPで優勝した小椋(中央)、2位のアルデグエル(左)、3位のセルジオ・ガルシア(右)

Moto3:古里太陽、表彰台圏内を走行するもあわや転倒で13位

Moto3クラスに参戦する古里太陽(ホンダ・チームアジア)は、予選Q2で2番手を獲得しました。古里にとってロードレース世界選手権Moto3クラスにおける自己ベストグリッドであり、初のフロントロウでした。

当然、決勝レースの結果も期待されましたが、古里は13位で終えることになります。レース中盤までは順調にトップ3圏内でポジション争いを展開していたのですが、14周目に接触によって7番手付近に後退。さらにその翌周にはミスをしてグラベルにまで突っ込むオーバーランを喫し、ポジションを落としたのでした。

「いちばん速い左のコーナーでフロントが切れ込んでしまい、転倒を回避することはできましたが、13位でした。土曜日に大きく前進できたのはよかったのですが、日曜日のいい結果につなげられず、すごく残念です」(MotoGP.comのインタビューより)

また、2列目5番手からスタートした山中琉聖(MTヘルメット – MSI)は、決勝レースに向けてエンジンを交換して臨みました。しかしスタートで後退し、10位でレースを終えています。4列目12番手からスタートした鈴木竜生(リキモリ・ハスクバーナ・インタクトGP)は、3周目に転倒を喫してリタイアでした。

MotoGP第9戦ドイツGPは、ドイツのザクセンリンクで、7月5日から7日にかけて行われます。

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