5000円以上で送料無料 こちらから

これにてG-NET前半戦終了! 吉良祐哉が日高ロックスを制し、後半戦に狼煙をあげる

全日本ハードエンデューロ選手権G-NET2023

第4戦 HIDAKA ROCKS

日程:2023年6月24日(土)、25日(日)

場所:北海道日高町

協力:株式会社ハタナカ昭和 日高三岩採石事業所、北海道猛牛組合、モトライフ

全日本ハードエンデューロ選手権G-NET2023の第4戦が北海道日高町で開催された。昨年はG-NETクラスエントリー23名に対し完走者8名という難ステージだったが、今年のG-NETクラスエントリーは31台。黒ゼッケンを狙う猛者たちが北海道の地に集結した

国内のエンデューロレースはクローズドコースで開催される場合がほとんどだが、北海道日高町では自治体の協力を得て、林道や公道を使用したレースが開催されている。それが例年9月に開催される日高2デイズエンデューロであり、このHIDAKA ROCKSだ。2018年に初開催され、2019年には全日本ハードエンデューロ選手権G-NET併催となった。コロナ禍で2年間の休止を経て2022年大会で復活し、今年で4回目を迎えている。

レースフォーマットは毎年オーストリアで開催されるハードエンデューロレース、エルズベルグロデオに倣っており、土曜日の予選・アイアンロードと日曜日の決勝・ヘアスクランブルで構成される。予選はフラットな砂利道約4.6kmを2ヒート走り、そのタイムを競う。フルサイズエンデュランサーの6速フルスロットルが見られるのは日本国内でもこの予選レースくらいなのではないだろうか。その最高時速は130km/hにも到達する。

日曜日の決勝は、予選ルートの脇にある巨大な石がゴロゴロした河原や川の中、林道を遡り、採石エリアのヒルクライムを登ってゴールを目指すハードエンデューロだ。クラスはG-NETクラスの他にSPORTSクラス、ENJOYクラス、WOMENSクラスがあるが、表彰が別々なだけで、どのクラスも同じコースを使用する。

和泉拓 VS 鈴木健二かと思いきや
意外な伏兵、現る!
注目ライダーはなんと言ってもAD/tacこと和泉拓。エクストリーム、スーパーモタード、エンデューロ、そしてビッグオフと多彩なジャンルで活躍する和泉は2018年、2019年、2022年とこのアイアンロードで予選トップタイム3連覇を達成している。

今年はBETA RR2T250にIRCのトレールタイヤGP-610を装着して挑んだ和泉。アイアンロードはフラットな砂利道のため、一概にブロックハイトの高いオフロードタイヤが有利とは言えない。その証拠に、多くのライダーがブロックの低いFIMタイヤを使用していた。今回、和泉がトレールタイヤを選択したのも、一部のハードエンデューロライダーの間でまことしやかに囁かれている「スリックタイヤが最もグリップする説」を体感し、感銘を受けたからに他ならないという。

今年は鈴木健二がHIDAKA ROCKSに初参戦ということで、ついに和泉のアイアンロード連勝記録がストップするのか注目が集まった。さらに木村吏や西川輝彦、山田礼人、泉谷之則、池町佳生ら、G-NETの中でもスピードに自信を持つライダーが多数参戦している。もちろん、飯田(哲久/晃久)兄弟や毛利慎吾をはじめとした地元・北海道勢もスピードには定評がある。

なお、この予選は決勝レース・ヘアスクランブルのスタート列を決定するものであり、1〜15位が1列目、16〜30位が2列目、31位〜が3列目、予選に参加しなかったライダーは4列目以降でのスタートになる。昨年までは列ごとのスタート間隔は2分だったが、今年は予選の重要性を高めるため5分に拡大されており、決勝レースで優勝を狙うライダーはなんとしても1列目を獲得したいところ。

ヒート1、やはりトップタイムは和泉。そのスピードはトレールタイヤでも変わらない。和泉のタイム3分25秒282に迫ったのは鈴木ではなく、若干22歳、G-NET本格参戦1年目の大津崇博で、タイムは3分25秒565。さらにコンマ秒差で飯田哲久が続いた。

そしてヒート2、和泉は3分22秒929と2秒以上タイムを詰めたが、大津はそれをさらに上回った。タイムは3分19秒059。なんとヒート1から6秒以上もタイムを縮め、2位の和泉を3秒引き離し、アイアンロードの優勝を決めた。なお、大津、和泉に続いたのは飯田哲久、毛利慎吾、飯田晃久と北海道のTEAM SPEEDの面々。

鈴木健二はYZ125Xでの参戦のため、排気量の不利を少しでもなくすため、ヤマハに最も速度が出るファイナルを計算してもらい、13-47丁のスプロケットを用意した。これで計算上は最高速が120km/h出るとのことだが、2スト250cc/300ccにライドする他のライダーは直線で130km/h近く出る。しかしさすがは鈴木。そんな条件を覆し6位に入り、見事1列目をゲットした。

こちらは鈴木が用意したフロントスプロケット。右が予選用の13丁で、左が決勝用の10丁。見比べると驚きの違いだ。

他に1列目を獲得したG-NETライダーは池町、泉谷、西川、山田、木村、久保山満生、佐伯竜、そしてギリギリ大塚正恒が入った。実は大塚は「優勝を狙うならこのHIDAKA ROCKSしかない」と明言しており、なんとしても1列目スタートの権利が欲しかった。元トライアルIAということでロックセクションが大得意なのと、順調に運べば1時間30分ほどでゴールに辿り着けるコース設定のため、スタミナに不安がある大塚にも利があるからだ。昨年は単独トップで最終セクションまでたどり着いたものの、最後のヒルクライムが登れずに優勝を逃していただけに、今大会にかける情熱には並々ならぬものがあった。

なりふり構わず、と言うべきか。大塚が決勝用に用意したのはDUNLOPのトライアルタイヤD803GP。終盤のヒルクライムではデメリットを感じる場面もあるが、それよりも前半のロックガーデンでの走破力を優先した結果だという。

逆にまさかの2列目になってしまった有力ライダーはランキング1位の原田皓太、佐々木文豊。さらに開幕戦ぶりの参戦となったトライアルIAS吉良祐哉が、ヒート2に他のライダーと接触してしまい、記録なし。ヒート1のタイムがそのまま結果となり、2列目に配置された。

大津崇博
「初めての北海道、初めての日高で予選1位、最高です。スプロケットは14-50丁で走ったんですけど、レブあたりませんでしたね。タイヤはタイスケさん(水上泰佑)に聞いて前後ともにIRCのGX20にしました。

サスペンションはいつものハードエンデューロのセッティングのまま走ったんですけど、こんなハイスピードで走ったことがないので、ブレーキングでサスが底付きしてぶっ飛びそうになりました。

ヒート1が終わってパドックに戻ってきたら、結果が貼り出してあったんです。そしたら和泉さんにほんの少し負けていたので、ヒート2は全体的にアクセルを開ける時間を増やしたんです。コーナーでアクセルを戻すのを少し遅らせて、立ち上がりでも少し早めにアクセルを開けました。そしたらやっぱりリアが滑るんですけど、スライドコントロールがしやすくて、なんとか転ばずに走り切ることができました。でもゴールした瞬間にみんなが見てる前でド派手に転んで、ちょっと恥ずかしかったです。

直線番長の座は僕以外にないと思うので、これからもぶっちぎりたいと思います」

日曜の決勝ヘアスクランブル後、アイアンロードの表彰式も行われた。大津、和泉、飯田(哲久)、毛利、飯田(晃久)。北海道のTEAM SPEED3名が入賞した。

なお、和泉はレース後すぐに積んできたTenere700で北海道ツーリングに出発するため、表彰式にその姿がないのは例年のこと。

「ROCK GARDENで俺に勝てるやつはいませんよ」

昨年に続き、大塚が前半をコントロール

明けて日曜日。予選が行われた土曜日よりも気温が上がり、決勝レースは観戦だけでも長袖を脱ぎたくなるような暑さに見舞われた。

G-NET黒ゼッケンの山田礼人、大塚正恒、佐々木文豊、木村吏、原田皓太、泉谷之則に加え、鈴木健二と吉良祐哉がセレモニーで一人づつ紹介され、いよいよレースがスタート!

最初のヒルクライムをトップで登頂したのは、SPORTSクラスながら1列目スタートを勝ち取った藤田悠大。

予選で優勝した大津が2番手。この後W-HILLS、SMALL HILLで藤田をパスし、トップでCP1 BRIDGEに到達した。

ROCK GARDEN序盤、大津がトップを独走し、後ろに見えるのは山田。さらにその後ろには大塚、泉谷、久保山という順番でCP1を通過していた。

大塚はレース前に「ROCK GARDENで俺に勝てるやつはいませんよ」と自信満々に語っていた。実際、ロッシが欠場している今大会で、大塚にロックセクションで勝てる可能性があるのはトライアルIASの吉良だったが、その吉良は予選で2列目スタートになっている。大塚はものすごいスピードで前を走る大津、山田を追いかける。

もうすぐROCK GARDENが終わろうかというところまで大津は粘るものの、最後のセクションで大塚にすぐ脇からパスされ、トップを明け渡してしまう。

昨年に引き続きトップでPIPE LINEに到達した大塚は、後続を十分に引き離したことを確認して小休止を挟むと、単独でリードを広げていった。

2番手の大津がPIPE LINEに苦しめられ、ここで渋滞が発生。列には大津、山田、原田、飯田(晃久)、木村、西川、泉谷、藤田、飯田(哲久)、吉良の順番で並んでおり、2列目スタートの原田と吉良がここまでに5分差を縮めてきていることがわかる。

その間に大塚はCP2 PIPE LINE、HELL´S GATE、CP3 DRAGONと通過し、新DRAGONと呼ばれるヒルクライムに到達していた。

しかしここで大塚が痛恨のリアタイヤパンクを喫する。ROCK GARDENを走り切り、砂利道に上がった時にはすでにパンクしていたとのこと。ロックセクションはまだいいが、パンクしたタイヤでのヒルクライムは難しい。去年、西川がリヤタイヤをパンクさせてしまい、最後のヒルクライムで何度もやり直していたのを大塚も間近で見ている。スタート前に空気圧0.5kgfを悩み、減らしたという判断によるものだったのか……。

それでもラインを見定め、トライ。

しかし、最後の最後でリアタイヤが滑り、失敗。パンクがなければ、これで一発登頂だっただろう。ここで大塚は正規ルートからのリカバリーを断念し、やむなくマシンを崖から落とす決断をした。ダメージを最小限に抑えるためにステップを引っ掛けて、恐る恐る蹴り落とす。

10mほどの垂直に近い崖を二度ほど転がりながら、転落するYZ250X。マシンはリアフェンダーが曲がったものの自走可能で、大塚はその後も2度ほどアタックを試みたが失敗……。

大塚が登れないまま停滞しているところに、2番手の吉良が追いついてきた。PIPE LINEからここまでで10台を抜き去ってきたことになる。休憩している大塚を見た吉良は、まだ誰も登れていないことを悟り、歩いてラインとなる地面の硬さを確認し始めた。この後、大塚と同じラインでアタックを試みたが、中腹で勢いが足りないことがわかり、早々に中断。

その間に3番手・木村と4番手・西川が追いついてきた。その後ろには原田もいたが、原田も大塚と同じくリアタイヤがパンクしてしまっていた。

吉良がリトライしているのを見て、間髪入れずに木村がアタック。大塚、吉良とは別ラインで、最後がステアになっているラインを狙った。最後は投げて木村が一発登頂。ここで木村がトップに立つ!

しかし木村がバイクを起こす前にすかさず吉良も登頂。これがまさに、大塚が一発目で狙っていたライン。続いて西川が木村と同じラインで最後にバイクを投げて登頂。

続くTRIALを抜けたあと、これまでのHIDAKA ROCKSならば、最大の難所DYNAMITEが待ち受けていたはずなのだが、今年は地形の変化が著しく、DYNAMITEが使えなかった。代わりにこの沢を遡り、最後のヒルクライムへ至る。

ゴールまでにはあと3本のヒルクライムが待ち受けている。最初は河原からほぼ助走なしでのヒルクライム。コース幅が広くラインは選び放題だが、吉良は迷わず一番奥の右端をチョイスし、一発で決めた。おそらく今大会で一番の難所はここで、この後、木村と飯田(晃久)が餌食になり、マシンを大破させることになる……。

そしてもう一本。途中で曲がるヒルクライムも吉良は難なく登りきる。例年ならこの二本目のヒルクライムを登るとゴールは目の前だったのだが、今年はさらに一本追加されていた。

それがこちら。コース幅が広くラインが無限にあるように見えるが、中央の辺りは大小の石がゴロゴロしていて使い物にならないロングヒルクライムだ。ラインは右端か、左端の二択。

吉良は左端ラインを3〜4回目のアタックで成功させ、そのまま優勝を決めた。公式のゴールタイムは1時間9分38秒。しかし吉良は2列目スタートのため、実際はさらに5分短く、1時間4分でゴールしていることになる。

そして2番手で最後のヒルクライムを登頂してきたのは西川。初の表彰台を獲得した。ゴールタイムは1時間10分26秒。

3位に入ったのは2022チャンピオンの山田礼人。ゴールタイムは1時間11分11秒。第4戦にして今年初の表彰台獲得となった。

吉良祐哉

「思った以上に大塚さんが速くて、なかなか追いつけませんでした。もしパンクしてなかったら、勝てなかったかもしれません。ハードエンデューロはセクションで観客の皆さんがすごくイケイケな感じで応援してくれるので、テンションが上がって楽しいですね。

僕は2列目スタートだったので、あまり急いでも仕方ないと思っていたら、スタートで最後尾になってしまったんです。最初の坂とSMALL HILLエリアで何人か抜いたんですけど、一回パッシングするときにラインを変えたら派手に転んでしまって……。ああいうエクストリームなセクションを速く走る練習はしてこなかったので、無意識に力が入ってしまって、そこが一番疲れました。

ROCK GARDENに入ったときには同じ2列目スタートの原田さんと佐々木さんが全然見えなくて『少し急いだほうがいいのかな?』とも思いましたが、絶対どこかで渋滞が起きて、そこで追いつけるだろうと思い、マイペースを守って走れたのが良かったんだと思います。案の定PIPE LINEの入口の沢で6〜7台くらい並んでいたんですけど、そこを別ラインから全員パッシングして、パイプを潜った後でも数台抜いて順位をあげることができました。新DRAGONで大塚さんが休んでいて、そこでやっとトップに追いついたことがわかりました。

今年の目標はハードエンデューロでは不利と言われる4ストロークのGASGAS EC250FでG-NET優勝することだったので、まずはそれが達成できて良かったです。開幕戦のケゴンベルグでは全然走れなかったので、素直に嬉しいですね。今回はスプロケットをハード寄りに変えて、サスペンションを自分で触れる範囲で柔らかくして臨みました。基本はそんなにいじらず、ストックに近い状態で勝つことを目指しています。

この後は全戦参加するつもりで、どこか一戦はKLX230Rで出場したいと考えています。かなりトライアル寄りのマシンに仕上がっているので、もし今日KLX230Rで出ていても最後のヒルクライム以外は同じくらいの走りができたと思いますよ。

僕はやっぱりスピード系が苦手なので、次の広島みたいなコースでも勝てるようにトレーニングしていきたいと思っています。来年以降の活動はまだ未定なのですが、せっかくハードエンデューロをやっているので、世界選手権にもチャレンジしたいと考えています」

西川輝彦

「G-NET自己最高順位なので、めちゃくちゃ嬉しいです。今までのレース人生で一番嬉しいかもしれません。

昨年はリアタイヤのパンクに泣かされたので、今年は対策をして挑みました。タイヤをiX-09w GEKKOTAからサイドの剛性が高いJX8 GEKKOTAにして、中身をチューブからタブリスへ、空気圧を0.2kgfから0.25kgfに変更したら、全然大丈夫でしたね。

予選では1列目スタートを獲得したのですが、決勝レースの最初のヒルクライムで前のライダーの泥を被って失敗してしまい、1列目の最後尾になっちゃったんです。そこから一人ずつ楽しみながら抜いて順位を上げていきました。昨年よりも路面のグリップも良くて走りやすかったと思います。

TRIALが終わった後の沢で木村選手を抜いて2番手に上がることができて、そこからはミスは許されないと思って、気合いでヒルクライムを全部一発で登りました。最後のヒルクライムは長くて気持ちよかったですね!

吉良選手の背中が見えたので、2番手を走っているのはわかっていましたが、プレッシャーはあまり感じませんでした。今回は関東からチーム員が応援に来てくれていたし、最近は憧れの大塚選手と一緒に練習させてもらっているので、その成果を出すことができたと思っています。

少しずつですが、一戦一戦成長できていると信じてやっています。残りまだ3戦あるので、それを落とさないように確実に上位を狙って頑張るだけですね」

山田礼人

「久しぶりの表彰台、お待たせしました。正直ちょっと嬉しいですね。同じ愛知組の後輩のタカ(大津)が悔しそうにしていたので、それがまたいいですね。今年になってから彼に負け続けていたので……。

今日が特別乗れていたという訳ではないのですが、マイペースで走り続けていたら、前を走っていたライダーがみんな脱落していったという感じです。特にこういう石の多いコースだとバイクを壊さずに走り続けられる人が上位に入るんですよね。なので、いつも通り丁寧に走ることを心がけました。

今年のエルズベルグロデオが終わった後に田中太一さんから『お前はエルツに行かないのか? 人生は一回きりだぞ』という内容の熱いメールをいただきまして、太一さんに憧れてハードエンデューロを始めた時の気持ちを思い出したんです。

サマーブレイクは少し時間が取れそうなので、トライアル練習をしてライディングの精度をもっと高めていきたいと考えています。もう次は優勝ですね。ブラックバレーは得意なので(’20~22年の過去3大会すべてで優勝している)、いけると思っています」

大塚正恒

「シーズンの中で一回は優勝したいと思ってまして、僕にとってはこの日高が一番勝ちやすいステージなので、本気で優勝を狙っていました。レース前の狙い通りにROCK GARDENで全員抜いてトップに立つことができたのですが、リアタイヤをパンクさせてしまいました。それでもしばらくは問題なく進めたのですが、新DRAGONは狙ったラインでリアが滑ってしまい、登れませんでした。ここで一発で上がれていたら、まだ優勝の可能性があったと思うのですが……。一旦休憩しながら他の人のラインを見て、ここで5人くらいに抜かれてしまいましたね。

最終的には木村くんが使ったラインで綺麗に直登することができました。そこから先はほとんどミスもなくクリアすることができ、なんとか4位に入りました。レースに『たら・れば』はありませんが、パンクさえしなければ吉良くんに追いつかれず、優勝できたと思うので、悔しい気持ちが大きいです。でもパンクしてもこの順位に入れたので、結果には満足しています」

ハードロック・ヘアスクランブル

G-NETクラス

優勝:吉良祐哉、2位:西川輝彦、3位:山田礼人、4位:大塚正恒、5位:泉谷之則、6位:大津崇博

泉谷、大津は共にPIPE LINE後にコースを見失い、大きく順位を落としてしまってから、追い上げてこの順位に入っている。また、一時トップに立った木村は最後のヒルクライムで苦戦し、8位。ランキング1位の原田はパンクの影響で10位となった。

ハードロック・ヘアスクランブル

WOMENSクラス、ENJOYクラス

WOMENクラス優勝:福田雅美、ENJOYクラス優勝:新田雄大、2位:武田一真、3位:田中良行、4位:小松僚、5位:須藤憲太、6位:滝沢明久

ハードロック・ヘアスクランブル

SPORTSクラス

優勝:藤田悠大、2位:巻智基、3位:野村和広、4位:細矢裕生、5位:齋藤俊輔、6位:渡邊拳

大塚はサブフレーム、木村はラジエターとサブフレーム、飯田晃久はなんとハンドルクランプとサブフレームを大破させての完走となった。レース時間は短いものの、これまでの大会の中でも特に激しいコースだったことがわかる。

予選をトレールタイヤGP-610で走った和泉は、実は決勝も同じGP-610(ただし決勝用に用意した新品)で走り、11位でフィニッシュ。タイヤの選択が重要視される昨今のハードエンデューロにおいて、衝撃の実績を築いた。

25歳の吉岡蓮太が14位でゴール。久保山や林宏志と並んで、来年から新設される11〜20位のG-NET GOLD入りは確実と思われる若手の一人で、時期黒ゼッケン候補。

実は吉岡はこれまでスピード系の練習を一切しておらず、予選のアイアンロードの結果が悪く3列目スタートになってしまったのだが、間違えて4列目に並んで15分遅れでスタートし、この順位でゴールしている。ゴールタイムは1時間37分27秒となっているが、15分引くと1時間22分となり、これは8位に相当するタイム。さらに後列スタートによる渋滞の影響も考慮すると、もし1列目でスタートしていたら、かなり高順位に入っていたことが予想される。

なお、3列目から完走したライダーは林のみ、4列目から完走したライダーは吉岡ただ一人だ。

昨年は8名と少なかった完走者が、今年は23名。G-NETクラスだけでなく、SPORTSクラスからも3名の完走者が誕生した。

ミニモトでも楽しめるファンクラス

ライツ90が誕生

かねてからこのHIDAKA ROCKSをもう少しライトに楽しみたいという声はあった。これまでも予選アイアンロードだけの参戦を受け付けてきたが、今年は土曜日の午前中に新クラス「ロックスライツ90」が設立。

コースは予選レース・アイアンロードの砂利道と、決勝レース・ヘアスクランブルのROCK GARDENの一部を逆走で使い、90分間耐久の周回レースとした。

「決勝レースはとても完走できないが、ロックを走りたい」というライダーがこぞって参戦し、21台のエントリーが集まった。バイクはフルサイズレーサーはもちろん、トリッカーやミニモトの姿も。午後にはこのバイクで予選・アイアンロードを走れるし、中には翌日の決勝レースにもエントリーしている猛者もいた。

G-NET戦でいつもMCとして選手紹介を賑やかしてくれる「楽さん」こと鈴木里美が参戦。見事一周走りきり、完走。

総合優勝はKX112でただ一人5周を走った三上大和。

ロックスライツ90 FULLSIZEクラス

優勝:御船慶、2位:沖中祐輔、3位:松山哲也

ロックスライツ90 WOMENSクラス

優勝:近藤香織、2位:今井里奈、3位:三浦知紘

ロックスライツ90 MINI MOTOクラス

優勝:三上大和、2位:橘千恵、3位:成田慎一郎

今年は有効ポイント制をとっているため、最終戦が終わってみるまでランキングは確定しないが、現在のランキングはこのようになっている。第2戦で初優勝、第3戦で表彰台を獲得している原田が変わらずランキングトップを維持し、大津が黒ゼッケン外からの大健闘で2位。この日高で山田が表彰台を獲得し、3位にジャンプアップ。そして初の黒ゼッケン入りを狙う西川が大きく順位をあげて6位に入ってきた。

開幕戦のケゴンベルグでは振るわなかった吉良だが、今年の残り3戦は基本的に全戦参加を表明している。そして他にも藤原慎也やZERO、森耕輔、野本佳章ら優勝が狙える実力を持つスポット参戦組の動向にも要注目だ。

また、今年から固定ゼッケン枠が20位まで拡大され、1位がKING OF G-NET、2〜9位がG-NET EXPERT、10〜20位がG-NET GOLDと呼称される。そのためこれまでの黒ゼッケン枠9位以内だけでなく、20位以内に入るための争いにも注目したい。

全日本ハードエンデューロ選手権G-NETはこのHIDAKA ROCKSを終えて、長いサマーブレイクに突入する。次戦は約3ヶ月後の10月8日、ブラックバレー広島となる。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Off1.jp(ANIMALHOUSE)所属。2016年からG-NETの取材を続けるカメラマン兼ライターです。台湾、韓国、ルーマニアクスら海外レースへも取材に出かけ、日本のハードエンデューロシーンにかける情熱は誰にも負けません!

目次