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優勝への意地が見えたトップ争い、全日本モトクロス選手権 第2戦

全日本モトクロス選手権

第2戦 関東大会 腕時計専門店ベルモンドCUP

日程:2022年5月14日(土)、15日(日)

場所:埼玉県 オフロードヴィレッジ

 

2022年5月14日(土)〜15日(日)、全日本モトクロス選手権第2戦 関東大会 腕時計専門店ベルモンドCUPが埼玉県にあるオフロードヴィレッジにて開催された。3ヒート制で行われたIA1では星野優位と能塚智寛が今季初のヒート優勝。IA2ではホールショットを決めた鴨田翔や鈴村英喜らがジェイ・ウィルソンとトップ争いをするなど、白熱したバトルが展開された。

 

目次

能塚智寛と星野優位が今シーズン初ヒート優勝を飾った、IA1クラス

前日に降った雨の影響で土曜日のコンディションはマディ。予選はショートカットコースで行われ、周回数の多いレースとなった。日曜日には天気が好転したものの、ヘビーマディのコンディションとなり、レースが進むごとに荒れていくコースがライダー達を翻弄した。

なお、スタートには全日本モトクロス選手権では初となるメッシュスタートが導入された。これは金属製の金網を敷いたスタートグリッドのことで、FIMモトクロス世界選手権などでもグリッドの公平性を保つために採用されている。新たなスタートの仕組みに向けて各ライダーは練習を重ねてきたものの、マディ時のメッシュスタートには苦戦を強いられていたようだ。

ヒート1、星野優位がホールショットを決めると、大城魁之輔、大倉由揮が後に続く。開幕戦でパーフェクトウィンを飾った富田俊樹はスタート直後の1コーナーで転倒し、最後尾から追い上げる展開に。2周目、大城が星野に迫る勢いを見せたがフィニッシュ地点直前で転倒。マシンの破損によりリタイヤとなった。

 

星野、大倉、渡辺祐介、小方誠、能塚智寛という順でレースが進行。渡辺、小方、能塚が4番手争いを展開すると、レース後半、能塚が小方を抜き4番手に浮上。小方は能塚との接触により転倒し4番手争いから後退した。

ラスト2周、能塚は3番手を走る渡辺を抜くと、その勢いで大倉もパスし2番手へ浮上する。さらにトップを走る星野にも迫るが、星野はリードを守り切りゴール。リザルトは1位星野、2位能塚、3位大倉という順位で、星野にとっては今季初のヒート優勝となった。なお、富田は追い上げを見せ5位でレースを終えている。

ヒート2は砂埃が出るほどのドライコンディションに。ホールショットを獲得したのは富田で、能塚、小方が続く。2周目以降は能塚が富田に迫り攻防戦を展開するものの、富田はトップを守り能塚との差を広げてゴール。2位に能塚、3位にはスタートから3番手をキープし続けた小方が入った。

ヒート3では大城がスタートで前に出てレースを先行。後には星野、能塚、富田と続いてオープニングラップを終える。

 

3周目、富田と能塚が順位を入れ替える3番手争いを展開。能塚は富田をパスすると、前を走る星野と大城に迫る。2番手を走る星野がミスした隙に能塚がパス。星野はさらに順位を下げ、大城、能塚、富田という順に。

レース後半、能塚がペースを上げトップの大城をロックオン。7周目に能塚がトップに浮上すると続いて富田も大城をパス。富田が能塚に迫りトップ争いを展開する。

 

結果は1位能塚、2位富田、3位大城という順位に。能塚は今季初ヒート優勝を果たし、ヒート1とヒート2で勝てなかった悔しさを晴らした。

能塚智寛

「今日の予定では3ヒートとも勝つつもりでいたのですが、ヒート1とヒート2ともに2位でだいぶ悔しかったです。3ヒート目は少々ぶっ飛んでもいいやという気持ちで走っていたのが運良く結果に結びついたかなと思います。チームカワサキのスタッフのみなさんが協力的にマシン作りをしてくれたおかげでこのような結果が出せていると思うので、本当に嬉しいです」

 

着実な追い上げを見せたジェイ・ウィルソンが5連勝、IA2クラス

ヒート1は鴨田翔が好スタートを切りレースを引っ張っていく展開に。1周目終了時のラップ順は鴨田、福村鎌、浅井亮太という並び。開幕戦で3ヒート優勝を果たしたジェイ・ウィルソンはスタートで出遅れ、1周目を7番手で通過。2周目には転倒で14番手まで後退し、トップの鴨田と13秒差が開いた状態で追い上げのレースとなった。

レースは鴨田が後続を離し独走状態で進行。4周目、3番手を走る浅井が福村をパスし2番手に浮上する。その後、ウィルソンが3番手まで追い上げを見せるも3度目の転倒。すぐに復帰し12周目に浅井をパスすると、さらに鴨田に迫り16周目でついにトップを奪う。

 

結果は1位ウィルソン、2位鴨田、3位浅井。鴨田はIA2クラスで自身初の表彰台を獲得した。

ヒート2、鈴村英喜がホールショットを決めると、鴨田と西條悠人が後に続く。ウィルソンは再びスタートで出遅れ10位からの追い上げに。

 

鈴村が後続を離してトップを走行する。鈴村から2〜3秒差が開いて鴨田、5秒差を開けて西條と続き、トップ3は間隔が空いた状態に。

ウィルソンはヒート2でも着実に順位を上げ、13周目に3番手まで追い上げる。15周目には2番手の鴨田と接近戦を展開。2番手に浮上したウィルソンに対し鴨田が粘りを見せたが、その後激しく転倒しリタイヤとなった。

 

16周目にはウィルソンが鈴村との差を詰めてトップに浮上。そのまま鈴村との差を5秒ほど広げ、逃げ切るかたちでフィニッシュ。1位ウィルソン、2位鈴村、3位西條という結果になった。

ジェイ・ウィルソン

「タフなレースになりましたが、優勝できてよかったです。他のライダーも速かったので彼らにもおめでとうと言いたいです」

 

レディースクラスでは小野彩葉が圧倒的な速さを見せて2連勝を達成

ホールショットを決めたのは1年ぶりにレース復帰した畑尾樹璃。続いて小野彩葉、川井麻央と続きホンダ勢が好スタートを決める。1周目の中盤で小野が畑尾をパスしトップへ浮上。小野、畑尾、川井という順でオープニングラップを通過した。

2周目、川井が畑尾を交わして2番手に上がり、トップを走る小野を追いかける。一方、3番手を走る畑尾には楠本菜月が迫り、5周目に楠本が畑尾をパス。

6周目、2番手を走行していた川井が転倒し4番手に後退。これにより楠本と畑尾が順位を上げるかたちとなった。小野は後続と20秒以上差をつけると、独走状態のまま見事レースを制し、2連勝を果たした。楠本は自身初の2位を獲得。畑尾が3位となり、復帰後初の表彰台を飾った。

小野彩葉

「オフビは地元で、結構乗り込んでいた分自信はあったので優勝できて嬉しいです。次戦からも勝ってチャンピオン目指して頑張ります!」

IBクラスは近藤祐介が2ヒートともホールショットから後続を離す展開。見事パーフェクトウィンを果たした。「オフビは家から15分くらいの近さで、地元のコースなので今回勝てて良かったと思います」と地元での優勝に喜びを見せた。

 

次戦は2ヶ月ほどインターバルが空き、7月16日(土)〜17日(日)。宮城県にあるスポーツランドSUGOで開催される。

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この記事を書いた人

Off1.jp(ANIMALHOUSE)所属。2016年からG-NETの取材を続けるカメラマン兼ライターです。台湾、韓国、ルーマニアクスら海外レースへも取材に出かけ、日本のハードエンデューロシーンにかける情熱は誰にも負けません!

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