【結論】バイク初心者は店任せでいい
引用元:https://pixabay.com/ja/photos/B0-7795764/
バイクのコンディションを保つのに必要なのがメンテナンスですが、バイクに乗り始めたばかりの初心者は、メンテナンスを店任せにして問題ありません。遊びなどの調整をするメンテナンスもあり、目安が分からずに調整を行うと、不具合や不調の原因になってしまうことがあるため、プロに任せるのが無難です。
初心者は店任せがおすすめ
バイクの構造は複雑なので、メンテナンスの経験がなかったり浅かったりすると、メンテナンスのつもりが故障や不調の原因になることがあります。メンテナンスしようとして故障や不調になった場合、店に任せていればメンテナンス費用だけで済んでいたのに、修理費用まで必要になるという事態になる可能性も高いです。タイヤの空気圧やチェーンのたるみなど、日常点検は自分で行うのもいいですが、作業を伴うメンテナンスはプロに任せましょう。
少しずつ自分でできるようにする
バイクのメンテナンスを自分で行うと、より愛着もわいてきます。初心者の方は、バイクに慣れるに従い少しずつメンテナンスを自分で行っていくようにすれば、より自分のバイクのコンディションが、把握できるようになっていくでしょう。まずはオイル交換やチェーンへの注油、ブレーキの遊び調整など、比較的簡単なメンテナンスから行っていくのがおすすめです。
年式の古いバイクや走行距離が多い場合はプロに
旧車と言われるバイクや走行距離の多い(15,000Km超)バイクは、より細かな点検や調整が必要になるので、プロに任せるのが無難です。特に、キャブレターを搭載したバイクはキャブ調整が必要となることがあり、生半可な知識で調整を行うと、エンジン不調に直結します。古いバイクや走行距離の多いバイクは、バイクショップなどプロに点検や修理を任せましょう。
バイクのメンテナンス作業区分
引用元:https://pixabay.com/ja/photos/90%86-2645700/
バイクのメンテナンスは、最も作業が易しい日頃からできる清掃や点検のほかに、消耗品の交換、最も難しい故障などの修理作業に分けられます。メンテナンスを行っていこうと思っている方は、自分の知識や経験などの力量や持っている工具類に合わせ、難易度順に段階を踏んでいくのがおすすめです。
1.日頃からできる「清掃・点検」
日頃からできる清掃や点検に、洗車や注油があります。注油を行う場合は、まずは洗車でバイクの汚れを落とし、しっかり乾燥させたあとで注油を行いましょう。注油する箇所はブレーキ・クラッチやチェーン、スタンド(センターやサイド)がありますが、それぞれの部位に合わせたオイルを用意する必要があります。
2.消耗品の交換作業
日頃の清掃や点検よりもやや難易度が上がるのが、「消耗品の交換」です。定期的な交換が必要な消耗品には、オイル(エンジン、ミッション)やクーラント、ブレーキパッド・ブレーキローター、バッテリーがあります。交換のサイクルは、バイクの車種や走行距離などによって異なるため、バイクに備わっているマニュアルを参考に交換を行いましょう。
3.故障などの修理作業
バイクに長く乗るには、消耗品の交換や故障したパーツの交換が必要です。走行のたびに摩耗していくブレーキパッドや、ブレーキローターは定期的な交換が必要ですし、エンジンオイルも5,000km程度を目安に交換が必要になります。また、バイクは数多くのパーツでできており、普通に走行していてもパーツが故障することもあるので、故障したパーツの交換や修理も必要です。
バイクメンテナンスを自分でするメリット
引用元:https://pixabay.com/ja/photos/B8-8408075/
バイクメンテナンスは、バイクショップなどプロに任せるほかに、自分で行う方法もあります。自分でバイクのメンテナンスを行う場合のメリットは、次のとおりです。
- バイク整備の知識が身につく
- メンテナンス費用の削減
- より愛着が湧き満足感もある
- ちょっとしたトラブルに対応できるようになる
メリット1.バイク整備の知識が身につく
バイクのメンテナンスを自分で行うと、バイク整備の知識が身につき、ちょっとしたパーツの交換の場合は、プロに頼まずとも自分で行えるようになります。ツーリングなど出先でバイクがトラブルに見舞われた場合、自分でメンテナンスをしてきたことにより、トラブルの原因が追求でき、その場の応急処置でリカバリーできることも。バイク整備の知識が身につく点が、メンテナンスを自分で行うことのメリットです。
メリット2.メンテナンス費用の削減
バイクのメンテナンスを自分で行うと、メンテナンス費用の削減になるのも大きなメリットでしょう。バイクショップなどにメンテナンスを依頼すれば、数千円~数万円程度の整備費用が必要になる場合でも、工賃が必要なくなるので費用を抑えられます。工賃は作業にかかった時間に比例して加算されていくので、かかる時間が長い整備や修理・点検ほど、より費用の削減につながりお得です。
メリット3.より愛着が湧き満足感もある
メンテナンスを自分で行うとバイクへの愛着が湧きますし、メンテナンスへの意欲も高まって、消耗品などの交換時期を気にするようになります。消耗品などの交換時期をしっかり管理するようになるので、バイクの寿命を延ばしたり、コンディションを保ったりする結果にもなるでしょう。また、ある程度自分でメンテナンスができるようになると、自分でメンテナンスができるという満足感も高まります。
メリット4. ちょっとしたトラブルに対応できるようになる
小まめに点検やメンテナンスを行っていると、バイクの変化がすぐに分かり、故障の前段階で対処できたり、ちょっとしたトラブルなら対応できたりするようになります。ツーリングなど出先でバイクにトラブルが発生した場合でも、原因の特定がしやすくなり、軽微な原因なら自分で対応できる可能性も高まるでしょう。全てメンテナンスをプロに任せていると、トラブルが発生したときに原因の特定が難しいですし、トラブルへの対応も厳しいです。
バイクメンテナンスを自分でするデメリット
引用元:https://pixabay.com/ja/photos/BC-1927535/
バイクメンテナンスを自分でするデメリットは、次の通りです。
- 安全性に対するリスクがある
- 整備品を揃えるとコストがかかる場合も
- 時間がかかる
順番に解説していきます。
デメリット1.安全性に対するリスクがある
バイクのメンテナンスを自分で行うデメリットは、プロの整備士に任せた場合に比べ、安全面に関するリスクがある点です。メンテナンスや調整などの整備が不十分だと、動作に影響が出て最悪の場合、事故につながることもありますし、故障する確率も高まります。プロに任せる場合に比べ、バイクの管理が行き届いていない可能性もあり、安全に対するリスクがある点が、自分でメンテナンスを行う場合のデメリットです。
デメリット2.整備品を揃えるとコストがかかる場合も
バイクのメンテナンスや消耗品の交換を行う場合は、整備用の工具や、バイクによってはスタンドなどを揃える必要があり、それらの購入費用が必要になる点もデメリットです。一度買い揃えてしまえば、そうそう壊れるものでもないので長く使用できますが、最初は一式揃えるのにどうしても費用が必要になります。メンテナンスを自分で行う際に、工具類の初期投資が発生する点が、自分でメンテナンスを行うデメリットです。
デメリット3.時間がかかる
メンテナンスや修理を自分で行った場合、パーツや必要工具の手配に多くの時間が必要になることがある点もデメリット。自分で作業を進めた場合、必要なパーツが分かった時点で手配に入りますが、ショップに注文を出した場合は、パーツが届くまでの時間と受け取りに行く時間が必要です。多くの必要なパーツが出てきた場合は、パーツが届くまで作業が停滞しやすく、ショップに任せた場合よりも、多くの時間を要するケースもあります。
バイクのメンテナンスをお店に任せる際の費用は?
引用元:https://pixabay.com/ja/photos/AF-5746877/
バイクのメンテナンスをバイクショップに依頼した場合の費用相場を、メンテナンス部位ごとに解説していきます。メンテナンスをショップに依頼しようと思っている方や、自分でメンテナンスをしようかプロに任せようか迷っている方は、ぜひ費用相場を参考に検討してみてください。
エンジンのメンテナンス費用
バイクのエンジン周りのメンテナンス(オーバーホール)の費用相場は、どの程度オーバーホールをするかにもよりますが、10万円~50万円前後が相場です。エンジンのオーバーホールには、ピストンリングやバルブなどシリンダー側の腰上、ミッションやクランク周辺の腰下、エンジン全体をオーバーホールするフルの3種類があります。腰上オーバーホールの費用相場は10万円~20万円程度、腰下が15万~30万程度、フルが30万~50万円程度が費用相場です。
吸排気系のメンテナンス費用
給排気系はキャブレターやエアクリーナーなどの吸気系、エンジンからエキゾーストパイプ、マフラーまでの排気系のメンテナンスです。吸気系のキャブレターは気筒数によって異なり、単気筒で1万円程度、4気筒で2万~3万円程度で、エアクリーナーの交換は1,000円程度が費用目安になります。排気系のマフラーは、エキゾーストからマフラー先端までの交換なら2,500円~6,000円程度、スリップオン取り付けなら1,500円程度が相場です。
サスペンションのメンテナンス費用
サスペンションのオーバーホールは、フロントの正立フォークの場合は2万円程度、倒立の場合は25,000円~3万円程度です。フロントフォークごと交換する場合は、正立で8,000円~1万円程度、倒立で15,000円程度が相場になっています。リアショックはモノショックで4,000円~6,000円程度、デュアルショックで8,000円~12,000円程度です。
駆動系のメンテナンス費用
チェーンやスプロケットなど駆動系のメンテナンス費用相場は、チェーン交換が2,000円~5,000円、スプロケットが2,500円~4,000円程度です。スプロケットの交換にチェーンの脱着が必要になりますので、後に交換することになる場合や、少しでも費用を抑えたい場合は、同時に交換してもらうとよいでしょう。チェーンとスプロケットを同時に交換してもらう場合、費用相場は3,000円~6,000円程度です。
タイヤのメンテナンス費用
タイヤ交換には、ホイールの脱着とタイヤの脱着、ホイールバランス調整が必要となり、さらにタイヤ処分料も必要になります。新しいタイヤに入れ替えてもらう場合の費用は、一本5,000円~1万円程度(タイヤ代別)が必要です。
バッテリーのメンテナンス費用
バッテリーは経年により電圧が維持できなくなるため、新しいバッテリーに交換してから2年~3年程度が寿命です。新しいバッテリーに交換してもらう際の費用は、1,500円~2,500円程度(バッテリー代除く)になります。バッテリーの交換を怠ると、セルの周りが悪くなってエンジン始動できなくなったり、ウインカーやヘッドライトの光量が落ちたりしますので、定期的に交換しましょう。
まとめ
引用元:https://pixabay.com/ja/photos/A0-246429/
バイク初心者は、メンテナンスはバイクショップなどプロに任せた方が無難です。中級者以上の方は、費用を少しでも抑えたい場合は自分でメンテナンスを行うのがおすすめですが、自分で行う場合とショップに依頼する場合それぞれに、メリット・デメリットがあります。自分でメンテナンスを行うとよりバイクへの愛着がわいてきますし、バイクの状態管理もしやすくなるので、メリット・デメリットを踏まえたうえで、できそうな部分のメンテナンスを行うのがおすすめです。
コメント