バイクの燃料コックはどの向きにすればいいのか?

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バイクの燃料コックとは、ガソリンタンクからキャブレターへガソリンを送る通路にある機構のことで、通常走行時は「ON」の位置でOKです。
一般的に燃料コックには、「ON」と「OFF」のほかに「RES」(「PRI」がある車種も)があり、燃料コックの向きによってキャブレターへガソリンを送ったり、遮断したりできます。
① 普段の走行時:→「ON」向き
普段走行するときの燃料コックの向きは「ON」が基本で、ON(燃料コックのレバーの先端が「ON」方向を指すようにセット)になっていると、ガソリンタンクからキャブレターにガソリンが流れるようになります。
ガソリンタンク内のガソリンが満タンからガス欠近くまでONのまま走行でき、ガソリンの残量が少なくなってきたり、ガス欠になりかけたりしたら、コックのレバーを「RES」の位置に変更しましょう。
燃料コックがONの状態のまま走行し、アクセルを開けても吹け上がりが悪くなってきたらガソリン切れ(ガス欠)の傾向が出てきているので、RES(リザーブ)に変更します。
② ガス欠しかけたとき:→「RES」向き
通常走行をしていて、アクセルを開けてもエンジンが吹け上がらなかったり、エンジンが止まりそうになったりしたら、燃料コックのレバーを「RES(Reserve:リザーブの略)」の位置に変更しましょう。
RESとは予備タンクのことで、ガソリン残量が少なくなったときに予備のガソリンを使うための機能で、レバーを「RES」に切り替えると、残りの燃料(予備)を使えます。
RESに切り替えた後はできるだけ早くガソリンを給油し、給油した後は速やかにコックのレバーをONに戻すのを忘れずに。
③長時間保管・整備・キャブ車の停車時: →「OFF」向き
バイクに長期間乗らない場合や、整備や修理などでガソリンタンクを取り外す場合は、燃料コックを「OFF」にしましょう。
コックがOFFになっていると、タンクからのガソリンの流れを遮断し、キャブレター内にガソリンが溜まるのを防ぎ、オーバーフローなどのガソリン漏れを防ぎ、ガソリン臭対策にも効果的です。
日常的にバイクに乗る場合はOFFにしなくてOKですが、週末のみバイクに乗るなど週に1回以下の走行頻度の場合はバイクを停車後、燃料コックのレバーをOFFにし、走行前に忘れずにONに戻しましょう。(OFFのままだと数分でエンストします)
④ キャブに燃料が来ていないとき: →「PRI」向き(ある車種のみ)
長期保管後やガス欠などでキャブレターが乾いている場合、コックをONにしても燃料が流れないことがあり、その場合は「PRI」にすることで強制的にガソリンがキャブレターに流れ込むようになります。
燃料コックをPRIの位置にした後、1~2分が経過したらONの位置に戻しますが、PRIのまま走行するとガソリンの供給過多でオーバーフローを起こすこともあるので、燃料コックをPRIの位置にしたあと忘れずにONにしましょう。
PRIはすべての車種に備わっているわけではなく、備わっていないバイクもあります。
注意点
バイク走行時は燃料コックの位置をONにしたままが基本で、ガス欠症状が起きたらRESにしますが、ガソリン給油を終えたら忘れずにONに戻しましょう。
ONに戻し忘れると予備タンクが使えず、ガス欠時に予備タンクが使えないことで、その場から動けなくなります。
また、コックがOFFのまま走行するとエンストしますので、忘れずに走行前にONに戻すほか、PRIを使ったら戻さないとガソリン漏れの原因になるので、PRIにした場合も忘れずにONに戻しましょう。
燃料コックの各ポジションの役割

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ガソリンタンクの燃料コックのポジションの役割は、以下のようになっています。
燃料コックの位置 | 使用時 | 注意点 |
ON(オン) | ガソリン満タン~ガス欠寸前まで | 走行時は常にON |
OFF(オフ) | 長期間バイクに乗らないとき、ガソリンタンクを取り外すとき | OFFのまま走行するとエンジン停止に |
RES(リザーブ) | ガス欠の症状が現れた、ガス欠になったとき | 給油後は必ずONに戻す(RESのままにしない) |
RPI(プライマリー) | キャブのガソリンが無くなったとき(ガス欠時など) | 使用後1~2分でONに戻す(PRIにしたままにしない) |
燃料コックの各ポジションがどのようなものなのかや、使用する際の注意点についてより詳しく見ていきましょう。


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