アクティブが展開する自社ブランド「GALE SPEED」では、ZX-25R用のアルミ鍛造ホイールTYPE-GP1Sを3つのサイズ展開でご用意しています。
オートバイの総合パーツメーカーとして、それぞれのホイールサイズに対するベストなサスペンションセッティングについてストリートとサーキットで検証を行いました。
※同条件検証のため全ホイールに「BRIDGESTONE S22」タイヤを装着して実施
その結果を本ページやホイールの取扱説明書に公開することで、お客様がオートバイをより快適に楽しむ参考になればと思います。
GALE SPEED ZX-25R用アルミ鍛造ホイール
ZX-25Rの純正ホイールサイズは「F 350-17、R 450-17」です。
GALE SPEEDでは、細いリム幅で軽量化と旋回性を高める「F 300-17、R 400-17」「F 300-17、R 425-17」と、唯一無二のカスタム提案として「F 350-17、R 550-17」のセットをラインナップ。
リア550-17は当初、その特異なサイズから車両性能のスポイルが心配されましたが重量的にも操安性でも十分なメリットがあることが証明でき、新しいカスタムスタイルの選択肢としてラインナップが実現しました。
詳しくはコチラ⇒<過去記事 ZX-25R 550ホイ―ル 開発秘話>
純 正 | GALE SPEED | |||||||
フロント | リア | フロント | リア | フロント | リア | フロント | リア | |
ホイールサイズ | 350-17 | 450-17 | 300-17 | 400-17 | 300-17 | 425-17 | 350-17 | 550-17 |
ホイール重量 | 5.0kg | 6.8kg | 3.25kg | 4.66kg | 3.25kg | 4.71kg | 3.7kg | 5.5kg |
純正重量差 | – | – | -1.75kg | -2.14kg | -1.75kg | -2.09kg | -1.3kg | -1.3kg |
HYPERPRO ZX-25R用サスペンション
HYPERPROの代名詞であるコンスタントライジングレート(不等ピッチ)のフロントスプリングの他、アクティブが日本特別仕様”Japan Spec”を設定しているリアショックを、ZX-25R用には2タイプご用意しています。
■リアショック エマルジョンタイプ HPA付
ダンパー伸び側(REB)の減衰調整ができるスタンダードモデル。スプリングが縮んだ後、車体姿勢を復元する減衰力をダイヤルで微調整できます。
■リアショック ホース付きタンクタイプ HPA付
ダンパー伸び側調整に加え、低速時/高速時それぞれの圧側(COMP)減衰調整ができる最上位モデル。調整できる項目が多いため幅広いセッティングが可能です。
< HPAとは?>
車体奥に隠れてしまうプリロードリングを回すための油圧式リモートアジャスター。ダイヤルを手で回すだけでプリロード量を変えられるので、外出先でのセッティングも簡単。シーンに合わせて調整することでコンスタントライジングレートスプリングの特性を最大限に引き出すことができます。
ホイールに合わせたセッティング
R 550-17ホイールとサスセッティング
リア550サイズのホイールの特徴は、何と言ってもビッグバイクに引けを取らないインパクト。普通に考えれば、ホイールが大きくなればその分重くなり、250ccの車重やトルクでは取り回しが重くなったりライントレースがしづらいのではと想像されます。
しかし下記の比較表でわかる通り、前後タイヤ重量を含めてもGALE SPEEDホイール(R550-17のセット)が0.1kg軽い結果となっています。さらに、重心を中央に集める設計でジャイロ効果が減少するため、体感する重みはさらに軽減されます。
そして純正から大きく変わる車体姿勢の変化を受け止め、広い調整幅で最適な乗り心地にアジャストするのがHYPERPRO Japan Specリアサスペンションです。
このホイールサイズの推奨セッティングはリアショックのプリロードを+3回転増すこと。タイヤの接地面積が増えてグリップ力が上がることを考慮し、車高調整ではなくプリロード調整でリアの車高を上げています。これにより、キャスター角が小さくなるためボリュームのあるタイヤでもクイックで軽快なハンドリングを引き出すことができます。
◆ 重量比較表 | 純 正 | GALE SPEED | ||
フロント | リア | フロント | リア | |
タイヤサイズ | 110/70R17 SPORTMAX GPR-300 | 150/60R17 SPORTMAX GPR-300 | 120/70ZR17 BRIDGESTONE S22 | 180/55ZR17 BRIDGESTONE S22 |
ホイールサイズ | 350-17 | 450-17 | 350-17 | 550-17 |
ホイール重量 | 5.0kg | 6.8kg | 3.7kg | 5.5kg |
タイヤ重量 | 3.8kg | 5.5kg | 3.9kg | 6.7kg |
タイヤ+ホイール重量 | 8.8kg | 12.3kg | 7.6kg | 12.2kg |
◆ フロント:350-17 / リア:550-17 | ||
プリロード推奨 セッティング | 純正サスペンション (HYPERPROローダウンスプリング含む) | HYPERPRO |
+1 段階 | +3 回転 |
< 注意事項 > |
リア「550-17」ホイールはノーマルホイール/タイヤから大きくサイズが変わります。乗車フィーリングが大きく変化しますので、走行開始時には十分ご注意ください。また、サーキット走行または高負荷のかかる走行において、車両に装備されているトラクションコントロールの介入が早まる可能性がございます。これによる走行上の危険はございませんが、この症例でお困りの場合はトラクションコントロールをOFFにして走行してください。 |
R400-17, 425-17ホイールとサスセッティング
ホイールの大幅な軽量化に加え、タイヤの接地面積が小さくなることからサーキット走行など切り返しの多いシチュエーションでは車両コントロールの軽やかさを最大限に味わうことができるサイズです。
さらに、HYPERPROサスペンションに変更することで路面追従性が向上し、ホイールの持つ本来の性能を引き出せます。
レースやサーキットユースなど、ハンドリングのクイックさを重視する場合はR400-17を、少し安定感を加えるためのセッティングにはR425-17をオススメします。それぞれのサスペンション推奨セッティングは下記表の通りです。ただし、純正サスペンションにおいては厳密に言えば細かい調整ができないため、“標準”を推奨しています。
◆ フロント:300-17 / リア:400-17 | ||
プリロード推奨 セッティング | 純正サスペンション (HYPERPROローダウンスプリング含む) | HYPERPRO |
標 準 | 標 準 |
◆ フロント:300-17 / リア:425-17 | ||
プリロード推奨 セッティング | 純正サスペンション (HYPERPROローダウンスプリング含む) | HYPERPRO |
標 準 | +0.5 回転 |
ホイールサイズ選択のポイントは?
シチュエーションに合わせて選べる3つのサイズラインナップ
・ 軽量ホイールの利点を最大限に活かしたい方。 ・ レースやサーキット走行をメインに楽しみたい方。 | ▶ | フロント300-17 リア400-17 |
ライダーによる サーキット走行インプレッション(GALE SPEEDホイール+HYPERPROサスペンション)
内側への倒し込みも軽快で軽やかに走れる。サーキットではベストサイズだと思う。倒し込み量が多いからラインの自由度が高く、パタパタと切り返しができてとても楽しく走れます。
・ 純粋に軽量ホイールの特性を体感したい方。 ・ シルエットを純正からあまり変えたくない方。 ・ ストリート走行もサーキット走行も楽しみたい方。 | ▶ | フロント300-17 リア425-17 |
ライダーによる サーキット走行インプレッション(GALE SPEEDホイール+HYPERPROサスペンション)
リア「400-17」と比較するとタイヤの平たさがあり、体重移動による追従タイミングが異なる。本格的なレースでのコース選択で、車体セッティングのひとつとして考えられる。
・ 人とは違うカスタムに惹かれる方。 ・ シルエットを純正から大きく変えたい方。 ・ ストリート走行がメインの方。 | ▶ | フロント350-17 リア550-17 |
ライダーによる サーキット走行インプレッション(GALE SPEEDホイール+HYPERPROサスペンション)
さすがに重いだろうと思ったが、意外と悪くない。跳ねる感じも無く、しっとりしていて安定している。タイムを出そうとか競争しようとなってくればレースサイズ(F:300-17/R:400-17)がベストだと思う。
HYPERPROのサスペンションに関してのインプレッション
ライダーによる サーキット走行インプレッション(タンク付ホースタイプ HPA付き)
細いタイヤに変えた際のショックのセッティングも良好。外乱はタイヤが細くなる方が強くなるが、よく吸収している。全体的に車両を落ち着かせまとめており、安定するのでアクセルを早く開けられる。コンプレッションのクリック数変更の効果が実感できるサスペンションは珍しいです。