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G-NET2022開幕戦HINO HARD ENDURO春の陣「黒ゼッケン全員出場の開幕戦を制したのは、ルーマニアクス出場を控える山本礼人」

全日本ハードエンデューロ選手権G-NET

開幕戦 HINO HARD ENDURO 春の陣

日程:2022年5月1日(日)

場所:群馬県日野カントリーオフロードランド

 

今年も全日本ハードエンデューロ選手権G-NETが開幕した。開幕戦となったのは群馬県・日野カントリーオフロードランドが舞台となるHINO HARD ENDURO。日野では春と秋に2回レース・イベントを行うことが多く、例年では秋の後半戦に設定されてきたG-NET戦が春に開催されるのは初めてのことだ。

G-NETでは前年のランキング9位までのライダーに黒ゼッケンと呼ばれる年間固定ゼッケンが与えられ、それがトップライダーであることの証とされている。今年の黒ゼッケンライダーは#1山本礼人、#2鈴木健二、#3原田皓太、#4水上泰佑、#5高橋博、#6佐々木文豊、#7大塚正恒、#8藤原慎也、#9泉谷之則。開幕戦には全員がエントリーした。

昨年の第4戦・日野では極めて難易度の高いセクション「エムスリー」が用意され、近年のG-NETでは珍しいほど難しいコースレイアウトになったが、今大会は秋にもう一戦控えているということもあり、難易度はそこまで上がらず。下見を終えたライダーやスタッフの話によると周回タイムはトップライダーで1時間程度と予想された。

 

レース時間は3時間30分に計測時間30分が設定されたため、3周か4周で勝敗が決することになる。        午後からの雨予報や周回遅れの渋滞、タイヤの耐久性などを考慮して、序盤のリードが大きく影響することも予想された。

 

目次

ZERO VS 山本礼人

若手の勢い、止まらず

今大会からスタート順が変更され、黒ゼッケンライダーはG-NETクラスの最後尾に。エントリー台数は55台あったため、黒ゼッケンの前には46台の前走者が存在することになる。そんな状況でレース序盤をリードしたのはゼッケン18、最前列スタートを獲得した覆面ライダーZERO(編集部注:G-NETではハンドルネームでのエントリーが可能となっている)。モトクロスあがりのスピードとアグレッシブな走りですぐに先頭に出ると、1周目の7割ほどを牽引した。

 

勝負が動いたのはウェーブキャンバーの手前。ZEROがヘルメットに装着していたGOPROのバッテリーを交換するために停車しているところに、2021年チャンピオン・山本礼人が追いついてきた。

全日本選手権の優勝争いのワンシーンではあるが、そこはハードエンデューロ。山本は一度ZEROの隣に停車し、言葉を交わしてから再スタートする和やかさを見せる。そこからは山本が先頭を走り、ZEROが追いかける展開。しかし2周目のワイヤーマウンテンでZEROがミスを侵し、山本が大きくリードを広げることになった。そしてそのまま山本は2周目、3周目をトップで周回。4周目のワイヤーマウンテンを過ぎたところでレース時間終了を迎え、優勝を決めた。ZEROは山本を追走したものの、追いつくことなく2位でフィニッシュ。

原田皓太は序盤で滑る路面に苦戦し、8〜9番手あたりを走っていたが3周目に突入したところでペースアップ。3周目終盤で高橋、水上、鈴木を抜き3番手に浮上。そのままポジションを守り切って3位でチェッカーを受けた。

4位は水上。1周目のワイヤーマウンテンで思わぬ苦戦を強いられ、トップ陣から大きく離されてしまったが、後半でペースアップに成功した。水上までが3周を記録している。5位には藤原慎也。藤原が3番手走行中にレース時間の3時間30分が経過。ルールの「30分の計測時間」を把握しておらず、近くにいたライダーと一緒にレースを離脱してしまった。6位に鈴木健二、7位に高橋博、8位に佐々木文豊が入った。

山本と佐々木は7月にルーマニアクス、鈴木と藤原は6月にエルズベルグロデオを控えており、エルズ組はすでに本番車をヨーロッパに送っている状況だ。それぞれサスペンションやムースなどを試行錯誤し、一つでも多くの実践を経験し、ノウハウやテクニックを蓄積していく。

 

今年、海外ハードエンデューロの最高峰クラスに挑戦するこの4人のG-NET黒ゼッケンライダーたちに、しっかりと注目していてほしい。

山本礼人

「今日のコースではやはりワイヤーマウンテンが一番難しかったですね。ラインが狭くて去年の秋よりも路面が荒れていたので、バイクに乗ったままでの直登はできず、どうしても降りて押すことになるのですが、うまく押さないとすごく疲れちゃう。今回はルーマニアクスに持ち込む予定の柔らかめにセットしたサスペンションを使ったので、体力には余裕がありました。今年はG-NETチャンピオンの連覇と、ルーマニアクスでの日本人初となるゴールドクラス完走を目指します!」

 

ZERO

「1周目の終盤からアヤト(山本)を追走して、チャンピオンの走りをヘルメットカメラに収めたかったのですが、セクションで離されて移動区間で追いついてを繰り返していました。2周目のワイヤーマウンテンでミスしてしまったら、もう追いつけませんでした。今回はタイヤ選択もバッチリですごくグリップしていたし、トラブルもなかったです。コースもめちゃくちゃ楽しかったです」

原田皓太

「前半は思ったよりもタイヤが滑ってしまい、うまく走れませんでした。3周目に入ってから思い切ってプッシュしたらBoCヒルでロッシさん(高橋)やタイスケさん(水上)に追いつけて、ガレキャンバーで健二さん(鈴木)に追いつきました。もっと序盤からペースをあげていけるようにトレーニングします」

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この記事を書いた人

Off1.jp(ANIMALHOUSE)所属。2016年からG-NETの取材を続けるカメラマン兼ライターです。台湾、韓国、ルーマニアクスら海外レースへも取材に出かけ、日本のハードエンデューロシーンにかける情熱は誰にも負けません!

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