自分のバイクがうるさいと感じる際の原因
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バイクがうるさいと感じる原因は、次の通りです。
1.マフラーの故障や劣化
2.社外品マフラーを装着している
3.排気漏れを起こしている
4.エンジンオイルが足りていない
5.エンジン内部パーツの摩耗
バイクがうるさいと感じる場合、多くが排気系に原因がありますが、一部エンジンに問題があることもあるので、これらの原因をチェックしてみてください。
原因1.マフラーの故障や劣化
マフラーにヒビが入っていたり、錆が発生して穴が空いていたりする場合など、マフラーの故障によって排気音がうるさくなっていることがあります。
長年同じマフラーを使っている場合や、洗車の頻度が低い場合、海の近くで駐車していたり走行することが多かったりする場合に故障や劣化が多いです。
マフラーには排気音を消音する役割がありますが、穴が空いてしまうとその役割を果たせず、バイクの排気音がうるさくなってしまいますので、まずはマフラーの点検をしてみましょう。
原因2.社外品マフラーを装着している
社外品マフラーによっては、法律で定められた騒音値を超えた排気音のものもあり、バイクがうるさくなる原因の一つです。
中古でバイクを買った場合、前のオーナーがうるさいマフラーを取り付け、純正マフラーに戻さないままの状態で販売されていることもしばしば。
社外品マフラーが取り付けられている場合は、純正マフラーに戻すか、純正マフラーの入手が困難な場合は、排気音が静かな社外品マフラーに交換しましょう。
原因3.排気漏れを起こしている
マフラーやエキゾーストパイプの接合部からの排気漏れも、バイクがうるさくなる原因です。
マフラーには排気音を静かにする消音効果がありますが、排気漏れを起こすと「ボボボ」や「ボッボッ」といった異音が、マフラーやエキゾーストパイプあたりから聞こえてきます。
排気漏れしているかどうかの確認は、マフラーの接合部に手やティッシュを広げて近づけ、風の流れがないかどうかで確認できますので、排気漏れが疑わしい場合は確認してみてください。
原因4.エンジンオイルが足りていない
バイクの音がうるさく感じる原因は、マフラー周辺の排気系に問題がある場合と、エンジン周りに問題がある場合があります。
エンジンオイルが規定値以下で足りていない場合や、交換時期が過ぎて劣化が進んでいる場合、エンジンから「カラカラ」「カタカタ」といった異音が聞こえることも。
そのまま走行していると異音がしてうるさいだけでなく、エンジンの破損にもつながりますので、早めにオイルの補充や交換をしないといけない状態です。
原因5.エンジン内部パーツの摩耗
ピストンやタペット(カムシャフトとバルブの間にあるパーツ)などエンジン内部のパーツが摩耗や破損している場合、「カラカラ」「カチカチ」など異音が聞こえ、うるさくなっている場合もあります。
タペットからする異音は調整すればなくなりますが、タペットの種類によっては調整できず、交換となることも。
いずれにせよエンジン内部の点検や調整が必要なので、エンジンから異音がした場合はできるだけ早めにショップに行って、点検依頼をしましょう。
バイクの音を静かにする対策方法
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バイクの音を静かにする具体的な方法について、以下の対処方法があります。
- マフラーを交換する
- マフラーにサイレンサーを付ける
- 整備不良が無いか点検する
順番に解説していきますので、バイクの音がうるさく感じる場合は、ひとつずつ確認してみてください。
対処法1.マフラーを交換する
バイクがうるさい原因がマフラーの穴や錆、劣化の場合はマフラーを交換すれば解消します。
250ccを超える排気量の車検が必要なバイクは、マフラーに穴が空いていたり排気漏れを起こしていたりすると車検に通りません。
また、排気音が法律で定められた既定値を超えていると警察による取り締まりの対象となりますので、マフラーが原因でうるさくなっている場合は、早めにマフラーを交換しましょう。
対処法2.マフラーにサイレンサーを付ける
マフラーを社外品に交換しうるさくなっている場合は、マフラーにインナーサイレンサー(バッフル)を取り付けると音の大きさを緩和できます。
インナーサイレンサーの取り付け方もボルトで固定するだけなので、簡単に装着できますが、マフラーにインナーサイレンサーの取り付け穴が空いていない場合は、穴あけ加工が必要です。
マフラー交換よりも安価で手軽にできる方法なので、マフラーからの音がうるさいと感じる場合は、インナーサイレンサーを取り付けて消音してみましょう。
対処法3.整備不良が無いか点検する
マフラー周辺から排気漏れをしていないか、エンジンオイルが既定値に入っているかなど、整備不良や整備漏れがないかを点検してみましょう。
マフラーから排気漏れを起こしている場合うるさくなりますし、エンジンオイルが足りていないと、エンジンから異音が聞こえてうるさくなることもあります。
ほかにも定期的に洗車を行わないと、高温になるマフラー周辺では錆が発生しやすくなり、穴開きの原因となるので、洗車も定期的に行ってバイクを綺麗に保っておきましょう。
バイクの騒音問題に対する法律や規制について
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バイクの排気音が法律で定められた既定値を超えていると、警察の取り締まりを受ける可能性があります。
排気音など騒音に関する法律と、法律に反している場合の罰則は以下の通りです。
道路交通法第71条の2
公道を走行する際の取り決めを行う法律「道路交通法」の第71条の2には、消音器(マフラー)が装着されていなかったり、著しく機能を失っていたり(音が大きいなど)するなど、不備があるときの条項が定められています。
違反した場合の罰則は、整備不良(保安基準違反)によって取り締まりを受け、違反点数が2点と反則金が7,000円(原付:6,000円)です。
また、急加速や正当な理由もなく空吹かしをして騒音を出した場合は、騒音運転等の違反によって、違反点数2点、反則金6,000円(原付:5,000円)を課されることもあります。
参照元:e-Gov 道路交通法
https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105
年々厳しくなる排気ルール
バイクの排気音に関するルールは、2016年4月より年々厳しくなっており、近接騒音測定で排気音の測定が行われます。
排気量ごとに騒音の上限値が定められており、原付一種(50cc以下)は79dB、原付二種(125cc以下)は85dB、250cc以上は89dBを超えないようにしなければなりません。
また、2010年(平成22年)4月以降に生産されたバイクは、「加速騒音測定」も基準に判断され、走行状態の音量も騒音測定の対象となっています。
<h3>近接騒音測定での排気音測定</h3>
近接騒音測定とは、バイクや車の排気音を測定する測定方法のことで、車検でも用いられている方法です。
バイクを停止させた上、できるだけ周囲から反射を受けない平坦な舗装路で、排気音の測定器をマフラーの出口から45度の角度で50cm離して設置します。
十分にアイドリングをさせた上で、最高出力が発生する回転数の75%の回転数までエンジンを回して5秒以上保持し、急激にアクセルを戻して最大音量値を測定する方式です。
ライダーはご近所への配慮も必要
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バイクの音はバイクに乗らない人にとっては騒音にしか聞こえない場合もあり、近隣への配慮がとても大切です。
周囲に配慮をせずにバイクに乗っていると、近隣トラブルに発展することもあるため、特に住宅密集地で夜間に乗る場合は、以下のことを意識してバイクに乗りましょう。
住宅街では道路に出るまでバイクをひく
住宅の密集した住宅街では、できるだけ道路に出るまでバイクを引き、排気音を住宅街の中で出さないようにします。
特に新興住宅街では若い家族も多く、赤ちゃんや小さな子どもが住んでいるケースも多いので、より周辺住宅への配慮が必要です。
近隣トラブルに発生したり、苦情の電話を入れられたりしないよう、住宅街ではできるだけ道路二出てからエンジンを始動するよう心がけましょう。
バイク専用駐車場の利用を考える
住宅密集地に住んでいる場合は、できるだけ周囲に住宅がない場所で、バイク専用の駐車場を借りるのもおすすめです。
バイク専用駐車場は住宅街から離れた場所にあることも多いため、バイクの音で近隣住民が悩まされることが避けられます。
また、防犯カメラやフェンスなどセキュリティ面も充実していたり、バイクの転回など出し入れもしやすい環境だったりする専用駐車場も多いため、安心してバイクを停めておけるでしょう。
適度なご近所付き合いも大切
近隣トラブルを避けるためにも、住宅街でバイクに乗っている場合は、適度にご近所付き合いを行い、顔見知りになっておくのも有効です。
近隣住人と顔を合わせたらしっかり挨拶を行ったり、あらかじめバイクに乗ることを伝えておいたりすれば、近隣トラブルも回避しやすくなります。
過度なお付き合いをする必要はありませんが、最低でも近隣住民と顔を合わせたら挨拶をするなど、人として最低限のマナーも心得ておきましょう。
もしもご近所からうるさいと苦情を言われてしまったら…
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SNSでバイクがアクセルを吹かす様子を捉えられたり、周囲に配慮のないライダーが増えてきたりしている影響もあり、バイクへの風当たりが年々厳しくなってきています。
バイクがうるさいとクレームを受けた場合の対処方法について解説していきますので、実際に起こった場合や今後の備えとして、参考にしてみてください。
素直に謝罪する
ご近所からバイクの音がうるさいと言われてしまった場合、まずは状況を聞いた上で、自分に非があると思ったら素直に謝罪しましょう。
特に夜間の静まった時間帯は、エンジンのアイドリング音だけでもうるさく感じることがありますし、ささやき声で話しても近隣に聞こえたりします。
近隣への配慮を行ってもうるさいと言われる場合は、道路に出てからエンジンをかけたり、静かなマフラーにしたりするなどして対応しましょう。
解決が難しい場合は警察など第三者へ相談する
法律で定められている音量内の排気音で、特に吹かしたりせず近隣への配慮を行っているにも関わらずクレームを受ける場合は、警察などの第三者に相談するのが良いでしょう。
中には神経質なくらい音に敏感な人や、バイクが嫌いという理由だけでクレームを言う人や、話が通じない人もいます。
法律を遵守し、空吹かしたりせずに普通に乗っていてもクレームを言われる場合は、マンションなどの集合住宅なら管理人や不動産、その他の住居(一戸建てやアパート)は警察に相談してみましょう。
気をつけよう!バイクの騒音トラブル事例
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こちらの項では、バイクの騒音が元になったトラブルの事例を紹介していきます。
気をつけるべき点や対応方法の参考にしてみてください。
<h3>集合住宅での騒音トラブル</h3>
「早朝から大型バイクのアイドリング音が響き、寝ていられない。クレームを入れたら、こちらの車のエンジン音もうるさいと言われ話にならない」
大型バイクのライダーは夜勤をしているようで、早朝に帰ってきてからすぐにエンジンを切らず、しばらくアイドリング状態を続けているようです。
バイクの音で目が覚めてしまうのでライダーにクレームを入れたら、逆にライダーが寝ている時間に車の音で目が覚めると反論を受け、話にならないそう。
集合住宅は多くの人が生活をしているので、特に早朝や夜間にバイクのエンジンをかける際は、集合住宅や住宅から離れた場所でエンジンをかけるなど、配慮が必要です。
まとめ
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バイクの音がうるさく感じた場合の原因や対処方法について解説してきました。
バイクに関わる近隣トラブルで多いのが、排気音に関することなので、近隣トラブルに発展させないためにも、静かなマフラーを付けたりエンジン始動の位置を考えたりする配慮が必要です。
年々バイクに対する風あたりも強くなってきており、周りへの配慮ができない人が増えると、ますますバイクへの風当たりが強くなり、どんどん形見が狭くなっていきます。
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