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JEC第5戦ルスツ2デイズエンデューロ「馬場亮太がチャンピオン」

9月 22, 2022

全日本エンデューロ選手権JEC

第5戦 ルスツ2デイズエンデューロ

日程:2022年9月17日(土)、18日(日)

場所:北海道ビッグベアOHVパーク・留寿都村

 

JEC全日本エンデューロ選手権、今年は異例とも言えるスケジュールで9月に最終戦を迎えた。その舞台となったのは北海道留寿都村とビッグベアOHVパーク。日高2デイズエンデューロの流れを汲み、公道を使ったオープンエンデューロ形式を取っている国内でも稀有なレースだ。

 

そのため、ナンバーが取れない国内メーカーのレーサーに乗っていたライダーたちはマシンの選択に悩まされた。この大会にチャンピオン獲得が懸かっている馬場亮太は公道走行可能なヤマハ逆輸入車WR250Fを用意した。

レースはパドックの前に広がるビッグベアと、公道を挟んで隣の山となるイゾラスキー場の2つのエンデューロテストが設定され、1周約50kmのコースが作られた。DAY1はIAクラスで4周。天気は曇り。コンディションは悪くなかった。

 

DAY2の極悪コンディションで僅差の勝負に

 

今シーズンはここまで馬場亮太が全戦優勝を飾り、過去4度チャンピオン獲得経験を持つ釘村忠を寄せ付けない走りを見せてきた。しかし馬場はこの大事な最終戦、Day1の1周目で電装系トラブルに見舞われDNFに。レースは釘村の独壇場かと思われた。

 

釘村を追ったのはモトクロスの大ベテラン熱田孝高と、先日ISDEから帰国したばかりの保坂修一。チームメイトであるこの2人が、競り合うように2位争いを繰り広げた。立ち上がりの良かった保坂に対し、熱田は次第にペースを上げていき、4周目のビッグベアET(エンデューロテスト)では釘村を上回るラップタイムをマークした。

結果、優勝は釘村。2位熱田、3位保坂。4位にはKTMの250EXCを持ち込んだ若手、酢崎友哉が入った。また、昨年のチャンピオン飯塚翼は2周目のイゾラETで大クラッシュ、身体の痛みを押して完走したものの、15位に沈んだ。

 

このDay1で馬場がノーポイントとなったことで、チャンピオンの行方はわからなくなった。Day1が終わった時点でランキングトップの馬場と2位釘村の差は15ポイント。そして日曜日、マシンの修理を終えた馬場は車検を通過。スタートラインにマシンを進めた。

 

Day2、馬場が1周目のビッグベアETで、マシントラブルで走れなかったDay1の鬱憤を晴らすかのような走りを見せた。いつもと違うマシンとは思えないハイペースで2周目のビッグベアETまでトップをキープ。

 

しかし、降り出した雨が路面コンディションを大きく変えた。

 

コンディションの悪化は特にイゾラETに大きく影響した。中でも後半の下りセクションはドライでも油断できない急斜度。滑るゲレンデの攻略に苦戦したライダーがタイムを大きく落としていく。

 

マディを得意とする釘村、保坂、酢崎らががむしゃらにアタックし、タイムロスを最小限に留めたが、チャンピオンがかかっている馬場はそんなリスクを負うことはできなかった。釘村が優勝した場合でも、馬場が6位以内に入ればチャンピオン獲得となる。

 

結果、優勝は釘村。2位には後半に巻き返した保坂。馬場はタイムを落としつつも前半に築いたリードを守り、3位。4位はDay1に続いて酢崎が入った。

 

こうして馬場亮太は2022年全日本エンデューロ選手権のチャンピオンとなった。近年のJECは熱田や田中教世のようなモトクロスレジェンドですら、勝つことは難しい。そんな中でフル参戦1年目(その前も2021年の最終戦SUGOのみ)、まさに彗星のようなデビューイヤーとなった。

北海道まで駆けつけた母・純子と兄・大貴

 

釘村忠/総合1位・年間ランキング2位

「最終戦にきて、一番良いコンディションで走れました。200ccエンジンのいちばん美味しい車速・エンジン回転数で走るというか、リンクしない部分を合わせ込んだ感じですね。むやみやたらにひっぱるのではなく、6000〜7000回転くらいの美味しいところを長く使えるようにトレーニングを積んできた感じです。

今年はさらに成長するためにいろいろと準備をしてきた年でした。今日の難しかったイゾラテストも、大きなラインとタイトなラインを組み合わせてつなげることで、しっかり後続との差をつけることができましたし、好感触でした。タイトルを逃したのは悔しいですが、亮太がいなかったら僕もこれほど成長できなかったと思います」

 

保坂修一/総合2位・年間ランキング6位

「丁寧な走りを心がけていたら勢いがなくなってしまった1年でした。ISDEの経験が生きて最終戦では結果を残すことができて嬉しいです。来年は全日本モトクロスにもスポット参戦したいと思っていて、スピードをちゃんと磨いていきたいな、と。まだJECのタイトルを獲れていないので来年こそは狙いたいです」

 

馬場亮太/総合3位・年間チャンピオン獲得

「最終戦でタイトルのこともあったので、特にイゾラテストでは安全運転してしまったラウンドでした。でも釘村さんにだいぶ離されてしまったので、悔しいところもありますね……。もしこのラウンドがシーズン途中だったら、もうすこしがむしゃらに走っていたかもしれません」

 

昇格を賭けたIBバトル

 

今年のIBクラスは実力が拮抗していて、非常に面白い。向坊拓巳、世利和輝、砂田彰、金田拓典、藤村昂矢、星野利康、青木琥珀の7人がIA昇格の3枠を争っていた。中でも向坊と世利が少し抜けていて、最後の1枠が誰になるかに注目が集まった。

Day1で結果を出してきたのは第2戦SUGOを欠席し、追い上げのシーズンとなっている砂田。地元北海道のモトクロスIAライダーながら、エンデューロは1年目。2周目のイゾラETで好タイムを出してトップに出ると最後までそれをキープして初優勝を果たした。

 

2位には砂田のチームメイトの伊藤智那。3位に向坊が入った。

 

砂田彰

「今回は公道レースということでBetaを借りて出たのですが、これが思いのほかポテンシャルが高くて、僕との相性もばっちりでした。北海道が地元でここビッグベアのレースもはじめてではないのですが、全日本大会のコースはいつもの地方選とはまったく違っていて地の利はありませんでした」

 

そしてDay2はやはり雨の影響が大きくリザルトを変えた。

砂田はDay1に続き順調なスタートを切ったが、雨でコンディションが悪化すると藤村がタイムを伸ばしてきた。特に後半のイゾラETはうまくまとめ、嬉しい初優勝。

 

向坊は両日ともに3位と安定した成績にまとめ、ランキング1位。2位は世利、3位には最終戦で総合優勝を決めた砂田が滑り込んだ。来年のIA昇格はこの3名に決定した。

 

NAクラスでは高橋吟がトリッカーで出場し、Day1を優勝。Day2は高橋が不参加で片倉尚輝が優勝。NBクラスはDay1西村裕典、Day2羽田真吾。

ウィメンズはKX100で挑んだ保坂明日那が2Daysともに制した。