Photo/BMW Motorrad JAPAN、メッツラー
GSトロフィーはBMW Motorradが主催して2年に一度開催されている世界規模のアドベンチャーツーリングイベント。世界中のGS乗りによる国別対抗戦で、アドベンチャーツーリングに求められる知力や体力、ライディングスキルなどを競います。
また、GSトロフィーに参加できるのは一生に一度限りということで、GS乗りにとっては参加することは悲願でもあり、人生の目標でもあるのです。
9月15日からアフリカのナイロビで開催されたGSトロフィー2024には日本人男子チームと女子チームが参加し、女子チームは総合2位を獲得するという活躍を見せました(男子チームは総合13位)。
6日間の日程で繰り広げられた日本人チームの戦いは、プレスとして参加したジャーナリストの松井勉さんが詳細にレポートしてくださっていますので、ぜひそちらもご覧ください。
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タイヤはKAROO™4のワンメイク
このGSトロフィーは、出場者全員が同仕様のR1300GSを使用し、タイヤは2022年の前回からメッツラー・KAROO™4のワンメイクとなっています。
10月5~6日に、志賀高原で開催されたイベント「G/S Days」に、日本人男子チームの3人(北川博邦さん、前原康浩さん、島田和幸さん)と、女子チームの1人(滝本友美さん)が来場していましたので、GSトロフィーについて、そしてKAROO™4についてお話を伺いました。
松井さんのレポートに詳しいように、今回のナミビアのコースは大半が砂地で、ワジという涸れ川がいたるところで待ち受けるハードなものだったそうです。とくにワジは、前のライダーたち(スタート順は当日に決定する)が通った後は、深い轍が刻まれてまっすぐ走ることさえ非常に難しい状態だったようです。
また、アドベンチャーツーリングと銘打っていますが、砂地やガレ場を真っすぐ駆け抜けていくわけではなく、途中途中で岩場を乗り越えたり、トライアル的なライディングが求められる低速セクションがあったりと、とにかくライダーの総合的な技量が求められます。特に今年のコースは、「いままでの大会の中でもっともヘビーだった」と松井さんが言うように、多くのライダーを苦しめたようです。
そんな超ハードなコースを6日間にわたって走り続けた日本人チームの面々に参加した感想をお聞きすると、異口同音に戻ってきた言葉が「辛かったことはありません。毎日毎日楽しさがありました」、「最終日は、これで終わるのかととても悲しかった」というもの。
154㎝という小柄な滝本さんは「何度も何度もGSを倒して、そのたびに引き起こすのが辛かったけど、それをかき消すくらい楽しかった」そうです。
全員、無事に走り切ったという満足感のほかに、参加した各国のGS乗りと深く交流できたことも大きな喜びだったようです。同じGSに乗るものどおり、厳しいコースを走り切った後は仲間意識が生まれ、自然と友情が芽生えていったのです。
KAROO™4はこの難コースでライダーをしっかり支えた
最後に、前回大会からオフィシャルタイヤになったKAROO™4について聞いてみました。
みなさん、本戦ではKAROO™4を使用することをご存知で、国内の予選から、あるいはその前からご自分のGSにKAROO™4を履いていたそうです。
「モトクロス的な走りにも対応してくれるし、意図したとおりにスライドコントロールもできます。練習していた微妙なタッチにも対応してくれますし、フィードバックが的確ですね」(前原さん)
「予選前から履いていて、オンロード性能が高いので北海道ツーリングにも使用しました。トータルで1650㎞走りましたが、性能も変わらないし、外観の変化もありませんでした。疲れにくく、フィーリングが変わらないのがいいですね。あと、メッツラーの開発担当の方も今回、一緒に走っていたのですが、こういう環境にも対応できることを狙って開発しているんだと実感しました」(北川さん)
「耐パンク性能が特筆ポイントですね。太いトゲが生えている木が転がっていて、それを踏んづけちゃうんですが、多分、誰もパンクしなかったんじゃないかな」(島田さん)
「前の大会からKAROO™4になっていたんで、ずっと使っていました。一言で言えば、何の心配もないタイヤですね」(滝本さん)
日本人チームとともに、ナミビアの超難関コースを6日間走り切ったKAROO™4。砂地、ガレ場、岩場、さらにトライアル的なタイトターンの連続にも確実に対応して、日本人チームのみなさんの走りを強力にサポートしてくれたようです。
ここナミビアでは、ほとんど舗装路はなかったようですが、みなさんが高く評価してくれたのがオンロード性能の高さ。この高い性能は、トロフィーライダーではなくても体感できるものですから、GSやアドベンチャーバイクに乗る方はぜひ経験してみてください。
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